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白か黒か
木村

3月、暖かくなり、春らしい天気が続いています。高岡古城公園の梅林では第一陣?が花を咲かせていて、春らしい香りが漂っています。春期講習直前、色づいている蕾がたくさんありましたので、まだまだ楽しませてくれそうです。
 
 3月初めに富山県立中央植物園で、春の「蘭展」が開催されました。ここ数ヶ月は花を撮る機会も少なくなりましたが、昨年と比較もしてみたいと思って出向きました。受付のお姉さんに「久しぶりですねー、撮ってますかー?笑」と声をかけられて始まった撮影会(笑)。今年もまた大勢の人で混雑していましたが、私がいた小一時間にも、いろいろな構図でカメラを構える方々が。そして4月の桜ライトアップにも、また出かけてしまいそうです。
 
 2010年のデジイチ開始以来、私はニコン党だったのですが、指導を受けている師匠(私より一回り歳下です笑)はキヤノン党。譲り受けた機材も、紹介されたおススメの機材もキヤノンでした。どちらが良い悪いではありませんが、画像処理エンジンの違いにより色味や絵作りは異なります。譲り受けたものがハイ・アマチュア向けの(ざっくり言うと“高い”?)ものだったこともあり、人肌の色や子供の顔は、私の中ではキヤノンのLが基準になりました。しかしニコンも友人と一緒に購入、一緒に撮影をしているため大切な機材です。ツーマウント(両使い)になるとは思いませんでしたが、キヤノンの本体にニコンのレンズを付けての撮影にも挑戦しました。オートフォーカスや手振れ補正の効かないマニュアル撮影ですが、それぞれのレンズの個性も表現されていてたいへん満足です。蘭、昨年と比べて一年間の成果が見られたでしょうか(笑)
 
 近々、ホールの演奏会での撮影が予定されており、暗い中で動く被写体を相手に練習しています。これはあくまで好みの問題ですが、レンズメーカーA社の商品はとてもシャープに写ると言われており、それは、収差を徹底的に排除することで実現したとのことです。人でもお花でも、ぼんやりしているよりも、くっきりしているほうが目をひくのは確かです。B社の商品はボケが美しいと言われています。私の好みでは、特に人物や子供の写真は、収差がほどよく残っていることで、やわらかさやあたたかみのある絵になるとも言え、作例を見て思わず声を上げてしまうことも(笑)あります。そしてこれは写真でなくても言えることで、すべてをデジタル化してしまい、何もかもが白か黒かの世の中には、たいへん住みづらいです(笑)

J-PRESS 2017年 4月号