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撮り初め、撮り納め
木村

 明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。
 
 2015年の紅葉の季節にフルサイズ一眼レフを入手、早速、白山白川郷ホワイトロードや、京都の紅葉の名所を撮影、春先には、中央植物園やチューリップ四季彩館へ出かけ、この一年いろいろいろいろと試し撮り。いや、そもそもフルサイズを手にしたのは、紅葉やお花や山や雪景色を撮るためではありません。せっかく写真をやっているんだから、いつかは「人物・ちっちゃい子供など」の写真を少しでも良い絵で残せたらなぁという思いからです。ただ、人物の写真はどこにでも載せるわけにはいきませんので、この文章への掲載も紅葉だけで(笑)。
 
 2016年の秋に「あれから一年経つんですねー」と言いながら、昨年と同じ場所へも出かけました。技術はそれほど変わりませんが、知識と慣れが幾分増えてくれていれば、前年と違った絵が撮れるかなぁと。ひとまわりも歳のちがう(私よりも歳下の)師匠の絵をたくさん見せてもらい、教えてもらいながら真似をしたりもするのですが、なかなかうまくいきません。「あとは感性(感受性)の問題ですよ」と。こればかりは持って生まれた、もしくは生まれ育った環境によって育まれるものであり、もうひとつの趣味である「音楽」にも共通する才能です(笑)。そんな中、2016年の撮り納めとして雨の京都へは出向く機会がありましたが、土砂降りでも相変わらずすごい数の人、人、人。もみじの葉っぱの色に、必ずと言っていいほど傘がアクセントで入ってしまいました(笑)。また、平日だったせいか、聞こえてくる会話のほとんどが外国語だったのも印象的でした。
 
 2016年後半になって、ちっちゃい子を撮影する機会に多く恵まれました。表情豊かで常に動き回る子供は言うまでもなく、大人であっても良い写真を残すのは『非常に』難しい。紅葉やお花や山や雪景色とは一桁ちがった難しさがありました。何枚か「はっ」とする絵になったのは、レンズや本体の機械力。同じ場面、同じレンズを使っても、フルサイズセンサーではお肌の写りがずいぶん異なることもわかりました。今年は次のステップとして、ちっちゃい子だけでなく、「大人と一緒に」ちっちゃい子のよい表情を引き出せるような、そんな撮影ができたらなぁと思います。

J-PRESS 2017年 1月号