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私は「イベント」で考えた
石黒

 10月3・4・5日、高岡古城公園に於いて『高岡万葉まつり 万葉集全20巻朗唱の会』が開催、県内外から2,000人を超える朗唱者が公園内の中の島に。鮮やかにライトアップされた特設水上舞台で、万葉集全20巻全4,516首をリレー方式で歌い継ぐ。連続三昼夜に亘り、古城の森の木々に朗々と万葉集が響き渡る。このイベントは平成元年、「県コロンブス計画」として実施、「県民参加型イベントシナリオコンペティション」として入賞し現在に至る。
 
 9月20・21日には『町並み美術館』が、重要伝統的建造物群保存地区である金屋町に展開。千本格子(さまのこ)が印象的な建物、情緒あふれる石畳通り、生きた空気をはらんだ町家が並ぶ。ストリートマーケット、ワークショップ、茶会などのイベントを組み合わせ、伝統工芸・産業、町家の生活に参加して楽しめる。江戸初期以来の町並みと彫金職人の工芸品が織りなす空間、ゆっくり流れる心地良い透き通った時間に鏨(たがね)がリズムを刻む。
 
 高岡商工会議所から毎月送られてくる会報に『フレッシュさん』というコーナーがあり、地元企業で活躍する新入社員(主に20歳代)にインタビュー形式でQ&Aを行っている。「高岡市に欲しいものは何ですか?」の問いに彼等・彼女等は口を揃えて「大規模なアウトレットモール、テーマパークのような施設」「ライブや全国初・北陸初のイベントの開催」「雨でも元気良く子供たちが遊べる場所」「若い人たちがワクワクして遊べたり集える場所」、と答える。
 
 来春3月に迫った北陸新幹線開業、『同床異夢』『我田引鉄』の現状を踏まえた真摯な取組みこそ、待った無し。

J-PRESS 2014年 10月号